The法円坂vol.66 中小企業家による訪中団が大連に

中小企業家による訪中団が大連に

弁護士 中島宏治

 

 2018年10月20日から24日にかけて、大阪府中小企業家同友会のメンバー28名(日中経済研究交流会メンバーを中心として)が、私達の事務所のある大連を訪問しました。

 日中経済研究交流会には僕も所属しておりますが、毎年中国の都市を訪問しています。飛行機のチケットは旅行会社に依頼しますが、その他ホテルや訪問先はすべて自分たちで手配する、中小企業らしい手作りの旅行です。そのため、一般の旅行では聞けない話や経験ができることが売りとなり、今回は過去最大(?)の参加者となりました。

 訪問したのは、スマホ決済のアプリやミニプログラム開発などを手掛ける日系企業、28年前に大連に進出した食品(調味料)製造の日系企業、中国販売用の自動車部品を製造する日系企業、電動工具などを製造する日系企業などの日系企業のほか、中国系法律事務所でした。また、日本との取引を希望する中国ローカル企業との交流会、日本語を学ぶ大学生との交流会も行いました。

 大連は、材料を日本から入れて中国で加工して日本に輸出するという従来のビジネスモデルでは採算が合わなくなり、日系企業の撤退が多くなっている地域です。このような状況のもとで、販売先を中国市場にシフトしたり、中国企業・中国人学生が日本とのかかわりをどのように見ているのかを知るいい機会になったのではないかと思います。参加者の皆さんからは、盛りだくさんで面白かったとの声をいただきました。

 観光はお決まりの大連市内観光や旅順観光を入れたほか、北朝鮮との国境の町・丹東にも行きました。国境を流れる鴨緑江を遊覧船で回ったり、北朝鮮レストランにて食事をするなど、「北」を意識する観光になりました。

 中小企業家の皆さんに大連の魅力を伝えることができて嬉しかった5日間でした。