契約書のお蔭で中国の事業撤退に成功しました

契約書のお蔭で中国の事業撤退に成功しました

当社は高齢者の介護用電動ベッドと、自立の為の福祉用具を日本で製造、販売と福祉用具レンタル卸事業を営む従業員数200人強、創業30年のメーカーです。国内での価格競争に勝つために2010年春から中国で介護用ベッドを生産、日本に輸出と中国で電動ベッドを販売する考えで、中国各地の工場を探していました。同年9月の尖閣諸島問題で中国進出はいったん中止しましたが、中国の急速な高齢化率上昇と、日本の10倍以上の人口の魅力に惹かれ、以前から知っていた中国大連の法人の中に、営業マンの人件費、社会保障費、その他費用は全額当社負担で、活動エリアを限定し、当社の製品のみを販売する部署を設け、委託営業を開始しました。初めの2ヶ月間は真面目に営業活動してくれましたが、3ヶ月目から日本側の指示を聞かなくなりました。すぐに私と代表で話し合いましたが、言葉の違いと考え方(文化)の違いか、日本側の営業方法を受け入れなくなり、業務委託事業中断を決意しました。この業務委託契約を中断できたのも、初期段階から中島弁護士に日文・中文の基本業務委託契約書を作ってもらい、途中解約事項も記載してあったため、大きなトラブルもなく、事業開始から5ヵ月間で、円満に事業撤退できました。中国での事業の大変さを身をもって体験しました。契約書を作る事は大変面倒ですが、今回は契約書のお蔭で本当に助かりました。有難うございました。 

株式会社ランダルコーポレーション 代表取締役 岡島 正和